自己満足の世界
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4/11(月)
休みを取って西宮まで。
「白鹿記念酒造博物館」「西宮市貝類館」「日本盛酒蔵通り煉瓦館」に行ってきた。
で、感想を。
企業ミュージアムにはいくつかのパターンがある。
一つは「社会貢献」をかかげて美術品を公開するパターン。
これはエラい人の道楽であつめた美術品を展示してるというパターンだったりして、企業色はいちじるしくうすい。
例を挙げるなら、典型的なのが「高島屋史料館」。「出光美術館」とかかつての「サントリーミュージアム」もこの例にはいるかもしれない。
次に、「ウチの会社はこんなにすごいんです」ということをしめすパターン。
「企業ミュージアム」としてすぐにおもいつくのはこの系統だが、具体例をあげろと言われると案外でてこなくて、典型的なのは「東芝科学館」、「パナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館」とか。
あとはもう企業と文化がほぼ結びついてしまい、企業を語ることがその文化を語ることになってしまう例が結構おおい。
これは「電力館」とか「逓信総合博物館」、「インスタントラーメン発明記念館」とか。
このパターンは企業の物語が日本の歴史と結びついたとき、非常に興味深いものになることがある。「日本郵船歴史博物館」はその良い例。
あとは、その企業の属している文化全般を語るパターン。
これは「竹中大工道具館」「神戸らんぷミュージアム」「交通科学博物館」「自転車博物館」などで、正直これが「ミュージアム」として一番なじみやすい。
他には企業で行っている研究を一般に公開するパターンとして「JT 生命誌研究館」があるが、しるかぎりこのパターンは稀。
で、この日おもむいた「白鹿記念酒造博物館」はどのパターンかというと、一番最初に書いた「美術品公開」と「文化全般を語る」の二種類。
どういうことかというと、「記念館」と「酒造館」の二つに建物自体がわかれていて、それぞれが「美術品公開」と「文化全般」の役割をになう形になっている。
2011/4/11 白鹿記念酒造博物館 記念館
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2011/4/11 白鹿記念酒造博物館 酒造館
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で。
「記念館」の感想はパス。私は美術がどう見てよいのかわからないので苦手で、エラい人の肥えた目をうならせる美術品が展示してあるようなのだが、正直私にはピンとこなかった。ただ、白鹿のエラい人は桜の保全に力をいれたそうなので、それはさすがだなとおもう。
で、「酒造館」。
これがとてもすごかったのだが、どうすごかったかと説明しようとするとちょっとこまる。実際、これは日記に書かないと! と感じ入ったものの、どう書こうかとかんがえているうちに一週間が経過してしまった。
なんだろうな、とにかく、「日本酒造り」を「語る」のではなく「実感させる」手法がすごい。
入り口からして、受付と展示場の間が扉で完全に途絶されてるんだ。扉をくぐるとそこはもう酒蔵。
どういう手順で、どうやって、米が酒になっていくか。そこでは実際の酒造りの工程が、原寸大のジオラマで展示されている。見たり読んだりして知るだけでなく、実際に体感して理解させる。
この手法はテーマパークを彷彿とさせるアミューズメント性のたかいもので、もっとはっきり言うと乃村工藝社がこのんでもちいる手法。とおもってしらべてみたら本当に乃村工藝社がてがけていたらしい。
あえて難を言えば、これで興味をもって「もっとふかくしりたい」とおもっても、知るための手段を提供してくれていないこと。解説書は欲しかったね。
2011/4/11 白鹿記念酒造博物館 酒造館
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2011/4/11 白鹿記念酒造博物館 酒造館
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所要時間は1時間くらい。
対象年齢は……乃村メソッドのミュージアムはだいたいそうだけど、子供からお年寄りまでまんべんなく楽しめると思う。おすすめです。