パンプキンパイをつくろう


 パイと言うお菓子はおいしいですが、作るのにはやや手間がかかります。
というのもパイ生地を作るのに手間がかかるのですな。
世の中には「冷凍パイシート」という便利なものもあるのでそれを使うと簡単に作れますが、
「苦難の道をあえて進んでこそ菓子作りである!」という信念を持つ「真の男」な方はパイ生地から作りましょう。
「真の男はあまりお菓子作りなぞしないような気がする」という苦情は却下です。


1、パイ生地

● 材料(22センチ一ラウンド分)
・小麦粉133グラム
・バター150グラム
・氷水少々(80cc程度)
・卵黄1個分

● 使う道具
・ラップ(音楽じゃなくサランラップとかクレラップとか)
・スケッパー
・麺棒(「綿棒」じゃないので注意)
・秤
・粉ふるい
・パイ型(22センチ)
・はけ

● 作り方
  1. 部屋を冷やす
     まず部屋を冷やします。
    「何だ?」と思うかも知れませんが、これは重要です。
    というのは、室温が高ければ作ってる途中にバターが溶けちゃうんですね。
    出来れば10度くらいに室温を下げましょう。クーラーを使うととてもよろしい。

  2. 舞台設営
     パイ生地作るにはそれなりの場所が必要です。
    パン作り用の板があれば、それを用意します。
    なければ、コタツ板を綺麗に拭いて使います。
    その板の上に、幅広のラップを敷きます。クレラップでもサランラップでもよろしい。
    最終的には22センチ型のパイ型に敷き詰められるくらいに延ばしますので、幅40センチくらいに敷き詰めればOKです。
    幅が狭いと思ったら、一部重ねて二列にしても問題ありません。でも三列はやめておいた方が無難です。
  3. バターを切る
     次に、冷蔵庫でかんかんに冷やしたバター150グラムを、
    一辺一センチくらいのサイコロ状に切ります。
    切ったらまたすぐ冷蔵庫に入れて冷やしておきましょう。

  4. 小麦粉をふるう
    先ほど用意したラップの上に、小麦粉をふるいます。
    言うまでもなく、ラップからはみ出してはいけません。
    中央付近に小山状になるようにふるうといい感じです。

  5. 手を冷やす
     今後の作業でバターが暖まると行けないので、手を流水で冷やしましょう。
    でも凍るくらい冷やしたら指が壊死しますので程々に。

  6. バターを入れ、生地を混ぜる
     先ほどふるった小麦粉の中央にバターをドカドカのせます。
    でもホントに「ドカドカ」入れたら粉が舞いますので、ホントは「そ〜っと」入れてください。
     そののちおもむろにスケッパーで、バターを切るように小麦粉と混ぜ合わせます。
     このとき、練ってはいけません。あくまで「切る」感じで。

  7. 氷水を入れる
    少し混ざってきたら、氷水を、3〜4度にわけて入れます。
    一度入れ混ぜ、もう一度入れ混ぜ、を繰り返し、絶対に水が生地からあふれないように注意します。
     水を全部入れ終わった後でも生地がパサパサなので「これでホントにいいのか?」と不安になるかも知れませんが、気にせず混ぜましょう。
     くどいようですが、絶対に練ってはいけません。バターを溶かしてはいけません。

  8. 生地を休める
     生地が少しまとまってきたら(別にちょっと粉っぽくても構わない)、生地を冷蔵庫で休めて一段落終了です。
    生地をまとめて敷いておいたラップで包み、冷蔵庫で最低1時間冷やしましょう。
    冷やしている間に詰め物を作るのがオトナのやり方ですが、詰め物の作り方は別の段落で語ります。


2、詰め物

● 材料
・カボチャ普通サイズ半分
・砂糖60グラム
・卵黄3個分
・生クリーム70cc
・オレンジ(もしくはレモン)果汁半個分

● 使う道具
・裏ごし器(もしくはミキサー)
・電子レンジ(もしくは鍋とコンロ)
・ボール(競技用(ball)ではなく料理用(bowl))

● 作り方
  1. カボチャを切る
     カボチャを切ります。
    普通に「カボチャの水煮」を作るときのサイズにぶつ切りにします。
    もちろんワタをとるのは忘れずに。

  2. カボチャを煮る
     「煮る」と書きましたが、実際は電子レンジで温めるのが遙かに楽です。
    大きなお椀にカボチャを入れ、水で湿らせた後電子レンジで5分温めます。
    電子レンジがない場合は普通にお鍋に水を張って煮込みましょう。

  3. 材料を混ぜる
    カボチャの身がすっかり柔らかくなったら裏ごし器(もしくはミキサー)に入れます。入れるのは柔らかくなった実の部分だけです。皮は入れません。
    裏ごし器の場合はカボチャを裏ごししたのをボールに入れ、砂糖・生クリームを加えて泡立て器で混ぜ、果汁をいれてさらに混ぜてできあがり。 ミキサーの場合は砂糖・生クリームを加えてミキサーで混ぜ、果汁を入れてさらに混ぜてできあがりです。
    ミキサーでやる方が遙かに簡単ですのでそちらをオススメします。


3、仕上げ

  1. オーブンを温める
    生地を冷蔵庫から取り出す10分前に、オーブンを温めはじましょう。
    温度は200度。上火と下火、両方使います。

  2. 生地を延ばす
    パン作り用の板(もしくはコタツ板)に打ち粉(薄力粉)をふるい、冷やしておいたパイ生地を冷蔵庫から出して板の上にのっけます。
    そして打ち粉をふるった麺棒で生地を伸ばしていきます。
    延ばしかたの手順としては、
    ・ひたすら縦に延ばす
    ・縦長になった生地を半分に折りたたみ
    ・90度回転させてまた縦に延ばす
    というのを数度繰り返します。
    ちなみに生地を伸ばす際、生地がベタベタしたら失敗気味ですので注意。
    まあ、その場合でも単にパイが層にならないだけなのであまりナーバスになる必要はありませんが。

  3. パイ皿にセッティング
    出来た生地を6対4にわけ、多い方の生地を3ミリくらいの厚さに延ばし、パイ皿に敷きます。
    パイ皿に張り付ける感じで敷き、余った部分はスケッパーで切り落とします。
    余った生地は他の生地とまとめて延ばしておきましょう。
     パイ皿に敷いた生地にフォークで数カ所穴をあけ、詰め物を流し込みます。
    その後に、余った生地を上にかぶせ、適当にパイ生地でデコレーションします。
    で、これにも忘れずにフォークで穴をあけておきましょう。これを忘れると爆発する可能性があります。
    最後に、卯を少量の水で混ぜたものをハケで塗り塗りしましょう。
    全て終わったら、温めておいたオーブンの中に放り込みます。
    200度で10分焼いた後、180度に下げて25分焼いて完成です。



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